離乳食完了期・パクパク期 12ヶ月〜18ヶ月
パクパク期になれば離乳食卒業まであとわずか、離乳食の大きさを増してかむ練習をしましょう。また口へ詰め込みすぎたり、こぼしながら食べる事によって赤ちゃんが一口量を覚えていきます。食品のよって噛み方を変えられるようになったり少しでも食具で食べられる事が理想です。1日3回食の生活リズムを大切にして、手づかみで食べるなど食事の楽しみを覚えてもらいましょう。
カミカミ期の母乳やミルク
離乳食の進行具合に合わせて、補助的に与えましょう。
離乳食完了期・パクパク期の離乳食のポイント
手づかみで食べる練習を十分にしましょう。
パクパク期の離乳食・手づかみ食べについて
手づかみ食べは赤ちゃんが食べ物を、目で確かめて、手指でつかみ、口まで運び口に入れるという目と手と口の協調運動であり、摂食機能の発達の上で重要な役割を担います。
@目で食べ物の大きさや形を確かめる A手でつかむ事によって、食べ物の温度や固さを確かめるとともにどの程度で握れば適当かという体験をつみ重ねます。 B口まで運ぶ段階では指しゃぶりやおもちゃをなめたりして、口と手を協調させてきた経験がいかされます。
パクパク期の離乳食・手づかみ食べポイント
■手づかみ食べできる食事の工夫
ご飯をおにぎりにしたり、野菜をステッィク状に切るなどして食事に工夫しましょう。
前歯を使って、食べ物を噛み切れるようになってもらいましょう。
食器は子ども用の物を使い、汁物などは少量づつ盛り付けます。
■手づかみ食べで汚れてもいい環境を作る
エプロンをつけたり、テーブルの下にビニールシートや新聞紙を引き汚れても後片付けが容易にできる環境を作ってあげましょう。
■食べる意欲を尊重する
食事は食べさせてもらうわけではなく、子ども自身が食べる物であるという事を認識してもらう為にも、食べるペースは子どものペースを大切にしてあげましょう。
子ども自身が自発的に食べる行動を起こすには、適度な空腹感が必要です。たっぷりと遊んであげて規則正しい食事のリズムを大切にしましょう。
これができれば離乳食も卒業
@形のあるものを噛み潰して食べる事ができる A3食しっかり食べられる Bコップで牛乳やミルクが飲める
離乳食完了時期の統計
時期 | 平成7年 | 平成17年 | |
9ヵ月以前 | 4.1% | 2.0% | |
10〜11ヵ月 | 15.6% | 8.0% | |
12ヵ月 | 60.8% | 47.9% | |
13〜15ヵ月 | 11.7% | 22.4% | |
16〜18ヵ月 | 6.7% | 15.5% | |
19ヵ月以降 | 1.0% | 4.2% |
厚生労働省調べ
離乳食完了期・パクパク期の離乳食の量
食べる量は個人差が大きいので、食べる量が少なくても体重が順調に増えていて赤ちゃんが元気なら問題ありません。作るときの目安程度として基本の量を覚えておきましょう。
一回あたりの離乳食の目安 | ||||||
*T・U・Vを それぞれ選び Vはいずれか一つを選ぶ |
ゴックン期 5〜6ヵ月頃 |
モグモグ期 7〜8ヶ月頃 |
カミカミ期 9〜11ヵ月頃 |
パクパク期 12ヵ月〜18ヶ月頃 |
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なめらかにすり潰した状態 | 舌で潰せる固さ | 歯ぐきで潰せる固さ | 歯ぐきで噛める固さ | |||
T | 穀類 | すりつぶすたり裏ごしした、 お粥・野菜・豆腐・白身魚を 1日スプーン一回からはじめ、 量を増やしていく。 食べるよりは 慣れることが目的。 栄養の摂取のメインは 母乳やミルク。 |
全かゆ 50〜80g |
全かゆ 90g〜 軟飯80g |
軟飯90g〜 普通のご飯(やわめ) |
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エネルギー源 | ||||||
U | 野菜・果物 | 20〜30g | 30〜40g | 40〜50g | ||
ビタミン・ミネラル | ||||||
V | 魚類(g) | 10〜15g | 15g | 15〜20g | ||
肉類(g) | 10〜15g | 15g | 15〜20g | |||
豆腐(g) | 30〜40 | 45 | 50〜55 | |||
卵(個) | 卵黄1個 全卵3/1個 |
全卵2/1個 | 全卵2/1〜 3/2個 |
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乳製品(g) | 50〜70g | 80g | 100g | |||
タンパク質源 |
味付けの目安・離乳食完了期・パクパク期に食べられる物
砂糖 | 4g |
塩 | 0.4〜0.6g |
醤油 | 小さじ3/2 |
植物油 | 小さじ1 |
マーガリン | 小さじ1 |
濃い味付けは肝臓に負担がかかるため味付けはごくうす味が大切です。メニューの内の一品を薄味にするとメリハリがつき赤ちゃんの食欲が増します。一度試してみましょう。
エネルギー源 | 米、パン、そうめん、うどん、じゃがいも、さつまいも、バナナ、コーンフレーク(無糖)、オートミール、マカロニ、小麦粉、中華麺 |
タンパク源 | 豆腐、白身魚、固ゆで卵の黄身、プレーンヨーグルト、カッテージチーズ、きな粉、鶏肉、レバー、赤身魚、納豆、プロセスチーズ、卵白(8ヶ月頃から)、青背魚、豚肉、牛肉、ホタテ貝柱、えび、かに、あさり、ハム、ソーセージ |
野菜・ビタミン、ミネラル源 | ほうれん草、小松菜、キャベツ、白菜、レタス、ブロッコリー、カリフラワー、にんじん、大根、かぶ、かぼちゃ、トマト、りんご、いちご、みかん、桃、きのこ類、海草類など、制限はほぼなくなります |
離乳食完了期・パクパク期の離乳食の調理のコツ
固さは細めのフライドポテトやハンバーグくらいのやわらかさが目安、スプーンの縁で簡単にカットできる固さがいいでしょう。大きさは直径1センチくらいの輪切りや5ミリ角で3センチの長さの棒状が目安。手づかみで食べれるようにスティック状にしてもいいでしょう。
固さや大きさが重要なのは、噛む力を育てるため、成長によって形状を変えていく事で赤ちゃんは噛む事を覚えていきます。噛む事は脳やあごを発達させ、情緒の安定も促します。
ごはん
パクパク期後半なら大人と一緒の白米でいいでしょう。しかしご飯を固めに炊く習慣がある家庭は固さに気をつけて下さい。
■軟飯のレシピ
材料
米・ 1/2 カップ
水 ・ 1 カップ
フタ付きの鍋に白米とそれぞれの分量の水を入れ、20〜30分ほどつけておく。
そのまま火にかけ、初めは鍋にフタをして強火で炊きます。
煮立ったら火を弱め、約20分コトコト煮る。 やわらかくなれば火を止めて15分蒸らす。
(1食の目安は90g〜。残りは冷ましてから1回量ずつに小分けして冷凍しましょう)
大人用にふつうに炊いたごはんに水をふり、電子レンジで加熱してもいいです。目安はごはん50gに対して水大さじ4〜5杯程度にします(ごはん1に水3)。
麺
4〜5センチの長さに刻み、大人の2倍の茹で時間でやわらかくしましょう。
肉類
鳥のササミは茹でてほぐしてマヨネーズやケチャップなどとあえると食べやすくなります。